コレクション: Club / Dance

'90年代前半から活動を続けるスイスのベテラン・ハウス・プロデューサーDan Piuが、90年代初期のUKブリープ・テクノをオマージュした5曲入りEP。LFOや初期のWarpレコードを彷彿とさせるA1、フューチャリスティックなシンセに細かなギミックやラガ的な要素も組み込まれたブレイクビーツA2ほか、90sテクノの特徴を忠実に捉え再現した、再発ものとは一味違った切り口が面白い1枚。（★）

デトロイトの重鎮Orlando Voornが昨年逝去した同郷Amp Fiddlerをボーカルにフィーチャーしたソウルフル・ハウス。ウォーミーなコードの鍵盤とパーカッシヴなリズムトラック、息遣いが感じられる深い歌声に心を揺さぶられるオリジナルバージョンをA1に、タイトなグルーヴに絞ったWade Teo RemixをA2、Soul Clapによるリミックス2種をB面に収録。血の通った素晴らしいハウスミュージック。（★）

南米エクアドルの奇才がKlasse Wrecksに登場。レーベルカラーに沿ったブリーピーなブレイクビーツ・ハウス4曲入りで、お得意のサイケデリックな声ネタ使いに視界が歪むA2、タイトで軽快な足回りと細かなマシーン捌きがヒプノティックなB1など、キレの良いリズムトラックが気持ち良いストイックなツール・トラックス。（★）

インドネシア・モルッカをルーツに持つプロデューサーPala Gのデビュー・シングルが、80sヴォコーダー・ファンクDelly Rolliesの作品の再発を手がけていたレーベルJiwa Jiwaより。バレアリックなピアノとメロウで淡いヴォーカルが心地よいR&B/ファンクのSide A、トロトロに甘いソフトサイケなスロージャムのSide B、どちらもビーチや自然のオーガニックな心地よさを感じる極上のトラック。Lexあたりが好きな方はマストです！（★）

L.I.E.S.初の公式サブ・レーベルRisk Managementの第1弾に、自身のレーベルNon Stop RhythmやL.I.E.S.からリリースしてきたUKのプロデューサーTom Carruthersが登場。Risk Managementは「昔ながらのやり方を守り、新鮮な音楽をクラブに届けることに専念している、心あるプロデューサーとDJからなる少数精鋭のクルー」とのことで、実直なシカゴスタイルのハウス４トラックスを収録。シンプルな構成とのしかかる音の質量、ロマンチックで退廃的なメロディとベースラインに喰らい只踊るのみ！（★）

インダストリアル・エレクトロ〜テクノの好盤を量産してきたオーストリアのNeubauに、USのThomas Roland & James WeissingerによるユニットZillas on Acidが登場。BPM100でじわじわと侵食していく沼系スローモーアシッドテクノA1、BPM80のワンドロップ/ダブ的なリズムに不安定なシンセが時空を歪ませるA2ほか、ぐにゃりと重く危険な４トラックス。（★）

USのシンセ奏者/コンポーザーでZombiの片割れとしても知られるSteve Mooreのアルバムが L.I.E.S.より。冷たいシンセのアルペジオと規律正しいビートが生み出すコズミックなサウンドスケープに圧倒される6曲入り。緻密に重なり厚みを増していくシンセのリフレインに没入するノンビートのA1から、吸い込まれるような繊細で深みのあるアンビエントテクノA3、L.I.E.S.作品らしい荘厳でダークなB3など、美しい緊張感に包まれた傑作。（★）

スペインのMushroom Pillowが手がけるラテン音楽復刻プロジェクトの新作。今回は'74年のElkin&Nelsonによるバレアリック・クラシック"Jibaro"を、Daniele Baldelli & Dionigiがリミックス。マットな質感のキックとぼやけた意識の向こう側から聞こえるボーカルがダンスフロアのロマンチシズムを再現するSide A、エキセントリックな素材の差し込みで楽しませるダブのSide B、どちらもオリジナルの完成度をうまく壊したユニークなリミックスでお見事。（★）

ツボを突いたUKストリート・ソウルの再発などを手掛けてきたHeels & Soulsから、今回はカナダのBoomtang Boys名義でも知られるプロダクション・トリオ100th Monkeyによる90sバレアリック・ハウスがリイシュー。中古市場で高騰しているオリジナル2曲のリマスターに加え、Wolf MusicなどからリリースするManuel Darquartによるリミックスと、未発表曲"River Ride"を収録した4曲入り。アフロ・ボーカルサンプルを仕込んだドリーミーなディープハウス/バレアリック名作。（★）

岡山を拠点にワールドワイドに活躍するKeita Sanoの新作はフロア直撃のハウス/ディスコ3曲入り。トリッピーでヘヴィーなビートダウン・トラックに大ネタ"Relight My Fire"が絡みつくA1、パーカッシヴで軽快なピアノ・ハウスB1、トロピカルでリラクシンなムードにダブを効かせたB2と、何も考えずに踊れながらも随所に耳を引く仕掛けが散りばめられたキラーな1枚。（★）

Razor-N-TapeのJKrivによるサイドレーベル・プロジェクトLeisure Group Recordingsからの第1弾はトリッピーなダブ・トラック。JKrivのバンドメイトであったキーボーディストEthan Whiteと10年以上前に制作した楽曲を発掘/完成させたトラックで、バレアリックなムードとお得意の重量感のあるディスコビートをダブに落とし込んだA1、ドリーミーなシンセがファーイーストなメロディを奏でるB1、どちらもダンスフロアを意識しながら本格的なダブ/レゲエに寄った秀逸な内容。（★）

ベテランプロデューサーLee WhitneyとSimon GreatbatchによるエディットシリーズLovefaceの新作第8弾が到着。80年代のPrinceとPaul McCartneyの楽曲をシンセを効かせたDJフレンドリーなディスコ/ブギーに仕立てたA面、イタロディスコ〜ハウスなB面も即戦力。（★）

2015年にRazor-N-Tapeから12インチでリリースされたJKrivのエディット集の中の1曲で、根強い人気を保つOscar Sulley And The Uhuru Dance Band"Bukom Mashie"のアフロディスコ・エディットが7インチバージョンで登場。B面には新たにNYのアフロビートバンドUnderground SystemのDomenicaがフルートで参加したアシッド・ダブバージョンを収録。（★）

Montefiori Cocktailによる"Gypsy Woman"のジャジー・インストカバーと、Jestofunk Feat. Jocelyn Brown"Special Love"をレーベル主宰Micky More & Andy Teeがリミックス。両面ともに生演奏をフィーチャーした上質なサウンドが幅広いシーンで活躍しそうな持ってて損は無しの1枚。（★）

Thomas Von PartyとDreemsのAngus Gruzmanの人気レーベルMulti Cultiのエディット・レーベルCult Editsからの第9弾。子供の声ネタ使いがずるいSimple SymmetryのA1、Thomass Jacksonのトリッピーなずぶずぶトライバル・ハウスA2、Thomas Von Party & OltrefuturoによるシャーマニックなスロウハウスB1など、今回もオブスキュア・ディスコファンにおすすめの5曲入り。（★）

'88年にNu Grooveからリリースされた女性デュオBas Noirのガラージハウス名曲をベテランBushwacka!とMark Broomがエディット。印象的なピアノリフを強調して現代的なミックスにアップデートしたA1、思い切りトバしを効かせたB1のダブミックスなど、新たな魅力を引き出した好リミキシーズ。（★）

ナイジェリアの伝説的なジュ・ジュ・キング、Chief Commander Ebenezer Obeyの'81年作"Eyi Yato"のオリジナルバージョンとリミックスを収録した12インチ。リミキサーにはレーベル主宰Sol Power All-Stars、Eddie C、Mad Professorと豪華なメンバーを起用。ダンサブルなA面も良いですが、Mad Professorによるドラムとベースをメインにしたソリッドで隙間のあるダブリミックスがスピリチュアルな空気を増幅させたAA1は流石の仕事。（★）

スロウハウス系人気コンピ『Earthly Tapes』シリーズでもお馴染みUKのEarthly Measuresにエディット・ラインが登場。以前にSlow to Speakから再発もされバレアリック方面でも人気のBlack Sabbath"Planet Caravan"を、レーベルカラーなスロウハウス・グルーヴに仕立てたClub Mix、ギターの音色の変化でサイケデリック〜開放感のある展開をつけたGuitar Mixも原曲を上手く活かしていて面白いです。（★）

人気レーベルM.A.D RECORDSの新作にリヴァプールのDJデュオNorth 90が登場。ハイエナジー再評価？の潮流も感じる煌びやかなシンセを擁したA1、飛ばしの効いたボーカルエフェクトとパーカッシヴで重量感のあるリズムトラックが低空飛行でじっくり巻き込んでいくB1、こちらも80sの煌びやかさはありながらミステリアスなボーカル/ラップを上手く使ったディスコB2など。（★）

Le EditsのDimitri From Parisに続き、今度はTreasure RecordsからJamiroquai"Canned Heat"のリミックスが登場。パーカッシヴなトラックにボーカルはダブアウトさせたA2のDubバージョンがかけやすい温度感で良いです。B1のSananda Maitreya"Delicate"のリミックスも軽やかで夏っぽい感触。（★）

ナポリ出身ベルリンを拠点に活動するプロデューサーによるダブテクノEP。弾力のある均一で太いビートをさざ波のようなダブが覆うしなやかな強さのあるSide Aは、A2にパーカッションで呪術的な妖しさをまとわせたXDBリミックスを収録。冷たくスモーキーな王道ダブテクノのSide Bは、キレの良いテクスチャーででハウス化したSamuel L Sessionのリミックスも秀逸。（★）

COS/MESの5iveが主宰する人気シリーズSnakerから久々の新作が2タイトル同時に登場。第12弾となる本作は、Powder主宰のThinnerGrooveからリリースしている名古屋のSonic WeaponとKOOLMFLのジョイントリリース。レア・グルーヴ、ディスコ、ワールド・ミュージックなどをベースに現代的なライブラリーアルバムに仕上げています。アナログオンリー。

バレアリック/ドリーミーなサウンドで人気のカナダのレーベルPacific Rhythmより、Frank & Tonyの片割れAnthony Collins(Grant)と、ボーカリストでもあるZansika Lachhaniのユニットのアルバムが到着。ドラマチックなピアノとエモーショナルなメロディがキラーなブレイクビーツ/ダウンテンポA1、アトモスフェリックなアンビエント・シンセとスムースで艶やかなヴォーカルにグッとくるディープハウスB2など、90sのプロダクションを彷彿とさせるMPCスタイルのビートとR&Bの質感が演出するノ...

Alex Kassianをリミキサーに迎えたオーストラリアのレーベルBe Strong Be Freeの第1弾にしてヒット作"Sun Circles"の新バージョンが7インチで登場。Side AはGrattsのDJにパーカッションで参加するAlexander Floodによるジャズのバックグラウンドを活かしたライブ・リワーク。Side Bにはバレアリック路線のリリースも好評なデトロイトのベテランJohn Beltranによるパーカッシヴでラテン・テイストなリミックスを収録。どちらも夏らしい風通しの良いサウンドです。（★）

UKのプロデューサーAzaadが自身の新レーベルBorn 2 Be Freeから12インチをリリース。初期ガラージハウスを意識したダーティーなサウンドがかっこいい3曲入り。中でもB1はシャキシャキのリズムトラックと湧き上がるようなシンセのコード、怪しいボーカルサンプルのループ、悪そうなベースラインが堪らない仕上がり。ほか2曲も良いです！（★）

イタリアのプロデューサーPaul Olderが自身のエディット・レーベルDisco Mindから新作をリリース。高らかなホーンとダイナミックなパーカッションが華やかな大所帯フィリーソウルを思わせるA面、こちらも底抜けに景気の良いクラシックなディスコ/ブギーもののB面と、ポジティブなパワーで圧倒するフロアバンガー。（★）

イタリアのプロデューサーGleddの4曲入りアフロ・ハウスEP。軽やかなアフロ・パーカッションにリズミカルなギターとほっこりしたリードメロディがアクセントを添えるA1、硬めに跳ねるビートと明朗なホーンにモダンなアシッド・エレクトロニクスが絡むB1、様々なパーカッションと混声チャントが熱狂的なムードのB2など、夏に聞きたい風通しの良いダンストラックス。（★）

Disco HalalやMulti Cultiからのリリースで知られる兄弟プロデューサーユニットが2021年にリリースしたアルバム『Sorry! We Did Something Wrong』からのリミキシーズ。呪術的なボーカルサンプルにアヴァンギャルドな生音を重ねたA2、レフトフィールドなエレクトロニックが炸裂するInigo Vontier節全開のB2など、インパクト大なニューディスコ/ハウス・トラックス。（★）

テックハウス〜ミニマル系プロデューサーEdwardの新作が老舗レーベルTrelikより。不穏にうねるミステリアスなシンセと乾いたリズムトラックがクールな質感のA2、カラフルな電子音の粒がミニマルながら賑やかなムードで包み込むB1、開放的なアンビエント・シンセが多幸感溢れるディープハウスB2など、細かなディティールでじっくりグルーヴを作り上げていく頼れる4曲入り。（★）

20年を超えるキャリア初期はNite GroovesなどからリリースしていたハンガリーのプロデューサーZoltan Nagyが新レーベルMidnight Fashion Chillを立ち上げ、From P60名義でリリースする6曲入りEP。穏やかなシンセのキーに心安らぐチルアウト〜ダウンテンポのA面、ボーカルにJaidene Vedaを迎えたバレアリックなB2、ディープなアンビエントに寄ったクロージングのB3まで、包み込まれるような極上のサウンドスケープ。おすすめ。（★）

現行ディスコ/エディット名手Scruscruの5曲入りEP。流麗でグルーヴィーなジャジー・ディスコハウスのタイトル曲A2、パーカッシヴなボッサ・ジャズファンク〜ダウンテンポB1など、生音感のあるウォーミーなサウンドが上質なトラック揃い。（★）

人気エディットシリーズ「Too Slow To Disco」にも参加していたベルリンのプロデューサーが自身のレーベルArt GroupieからEPをリリース。クラシックでグッドフィーリングなディスコ・ハウスのA面、Con Funk Shun"California 1(カリフォルニア・イブニング)"のアップテンポなエディットB1など、幅広い場面で重宝しそうな4曲入り。（★）

長年に渡り東京・日本のシーンを牽引してきたDJ Gonnoが主宰する新レーベル、Sankaの第一弾がようやく到着しました。彼が'05年のデビューアルバムをリリースした、今は亡き朋友DJ Salmon主宰のW.C. Recordingsの音源を厳選した2枚組コンピレーション。DJ Salmonによるオリエンタルなミニマル・トラック"Ningyo"に始まり、彼らと共に'00年代のシーンを築いたBaiyon、Side B、NOP、DJ Wada、DSKE、Techridersらレーベルメイトによるユニークなトラックス。ラストはGonnoによる"Th...

スイスのニュータイプ・ダブプロデューサーAndrooの新作が自身のレーベルPoly Dance Theatreより。ぷかぷかと浮かぶ捉えどころのないシンセとロマンチックなメロディに隙間のあるダブ処理が幻想的なレフトフィールド〜ニューエイジ・ダブ。レーベルのインフォでは「同じトラックが4曲収録されている（それだけ）」とありますが本当にそうなのでしょうか...ジャケットには音楽を消費することや商業、豊かさについての詩/コラージュが散りばめられたコンセプチュアルな作品ながら、10インチ仕様にレゲエ/ダブ愛を感じます。（★）

イタリアの90sカルトレーベルInteractive Testに残された'92年のプログレッシヴ・ハウス12インチがリマスター再発。高揚感のあるオープンエアー/デイタイムのレイヴでも映えそうなA面、パーカッシブなサンプルを多用したダークでトランシーなB面。'18年の再発盤は4曲入りでしたが今回はオリジナル同様片面1曲ずつでDJにも最適、イタリアン・レイヴ・カルチャーの1片を収めた新装ジャケット仕様となっています。（★）

ベルリンの名パーティーCockTail d'Amoreでレジデンツを務め、Sound Metaphors関連作のリミックス仕事でも人気のイタリア人DJ、Trentの新作EP。BPM120周辺のパワフルなディスコ・ビートを軸にアシッドのニュアンスを散りばめたピークタイムを支えるA面、BPM90のヘヴィーでサイケデリックなダウンテンポのB面と爆発力のある3曲入り。（★）

'92年にUKのUnderground Level Recordingsからリリースされたバレアリック・ダウンテンポがリマスター再発。スケール感のあるシンセとドラマチックなピアノのリフがレイドバックしたビートに乗る90年代初期のイビサを象徴するような1曲。再発に際して2つのニューミックス、パーカッションやSEを追加したBonus Beatと、9分に延長+ダブ処理が施されたExtended Dub Prayerを収録。（★）

7月中旬入荷予定

ここ最近はバレアリックな作風が人気のデトロイトのベテランJohn Beltranが、今回はUnder The Radarから直球アシッド・ハウスを投下。ロウな音像とミニマルな要素の抜き差しでストイックに攻めるB1は残響感のある音作りにもがっちりはめられる燻銀トラック。片面1曲ずつのオールドスクールな仕様も熱い！（★）

イタロディスコ・レジェンドAlexander Robotnickとジャズ・サックス奏者Stefano ''Cocco'' Cantiniのコラボレーション作品。80年代から親交のある2人が昨年のライブ共演で意気投合し制作に至った本作では、即興演奏的なソプラノ/アルト・サックスにフロアライクなリズム・トラックがドライヴ感を強める3曲+Bottinによるリミックスを収録。白熱したジャム・セッションのような臨場感溢れるプロダクションに圧倒される、一般的なジャジー・ハウスとは一線を画す内容。（★）

ハウス/テクノ/ダブなど幅広く手がけるオランダの奇才プロデューサーの新作。安定感のある端正なテクノ・トラックにミステリアスなヴォコーダーとレーザー・シーケンスがうねるA1、TB-303の痺れ系アシッドにLegoweltらしいゴシックで物悲しいメロディが聴者を惹きつけるA2など、無機質なエレメンツをエモーショナルに鳴らす天才。（★）